意味がわかると怖い話 彼氏が死んでしまった

意味がわかると怖い話 彼氏が死んでしまった

脳死が確認されてから2週間が経過した彼には、無数のチューブに繋がれていた。

人工呼吸器と点滴の力で生かされている状態だった。

だがそれも、昨日までの話。

彼は死んでしまったのだ。

「手は尽くしたのですが・・・」

担当のお医者さんは、悲しそうな顔で告げた。

彼の亡きがらを抱くと、とても軽った。

すごく苦しんだのだと思う。

でも、もう・・・苦しまなくていいんだよ。楽になれたね。

「治療費は結構です。」

裕福とは言えない私を察してからなのか、お医者さんは言ってくれた。

なんて優しいのだろう。

私はそんな優しさを受けて泣いた。

「遺体を見られるのはつらいことでしょう。」

お医者さんは彼にシーツを被せる。

そして続けた。

「思い出は、彼と共に焼いて忘れた方がいい。」

その一言をもらい、私は立ち直れるような気がした。

ありがとうございます。お医者様。

解説
どんなに貧しい患者相手でも、膨大だと思われる治療費を無料にするなんてことはあり得るのだろうか。
もしかすると、この医者には後ろめたいことがあったのかもしれない。
では、後ろめたい事とはどんなことだろうか?
気になるのは彼の遺体がとても軽かったということ。
もちろん、寝たきりの病人だったから、やせ細り軽かったとも考えられる。
ただ、意識のない人というのはたとえ体重が軽くても、かなり重く感じるものなのだ。
ましてや、語り手は女性である。
もしかすると、この医者は脳死状態の彼の臓器を勝手に売りさばいていたのではないだろうか?
そう考えると、治療費がすべて無料なのも、彼の遺体をすぐに燃やそうとしていることにも納得できる。