怖い話・短編 ストーカー電話
ストーカーに被害に悩むA子さんのお話。
どこで調べたのか、毎日のように無言電話がかかってくるのだ。
ある日のこと、A子さんはついに我慢の限界に達し、無言電話をかけてくる相手に
「いい加減にしてよね!この変態!」
とかなり強く言った。
相手は一言、
「・・・・・殺す・・・・」
とだけ発した。
初めて相手がしゃべった言葉が「殺す」。
なんとも不気味で、怖すぎる。
A子さんは、警察に相談に行くことにした。
「殺す」という言葉があったためか、警察は逆探知をしてくれるという。
その夜。
例のストーカー相手から電話がかかってきた。
でも、今日は今までと少し様子が違うのだ。
無言ではなく、電話の向こうで声を出して笑っているようだった。
「くくく・・・くくく・・・・」
こんな気持ち悪い電話、早く切りたい。
でも、逆探知してもらっているため、電話は引き伸ばしたほうがいいのかな?と、A子さんは切るのをためらっていた。
でも、こんな不気味な声、聞き続けたくない。
A子さんは、電話を切ってしまった。
直後に電話がかかってきた。
出てみると、警察からの電話で、彼女は少しだけ安心したのだが・・・・
警察の声は、切羽詰って聞こえた。
そして、こう言われたのだ。
「早く逃げるんだ!君へのストーカー電話は、君の家の中からかかってきているんだよ!」