意味がわかると怖い話 深夜の鏡を覗くと
今は夏休み。
高校も休み期間だ。
とくにやることもなく、最新のゲームを買って、一日ずっとやっていた。
夜中になってもやり続けていた。
24時を跨いで日付が変わる。
さすがに少し疲れて、ゲーム画面はそのままで、少し休憩をはさむ。
時計は、深夜1時50分を指している。
時計を見て、友達から聞いた怪談を思い出す。
「深夜2時に鏡を見ると、そこにはおかしなものが映る」
せっかくだから、試してみることにした。
俺の部屋には、変わったデザインの大きな鏡があるのだ。
この部屋は、もともとが物置だったのだ。
2時ちょうど。
鏡を見てみると、そこには部屋の様子ではなく、暗い森が映し出されていた。
そして、なぜだか自分が横になり目を閉じている姿も見える。
自分は着物をきた3人の女の子に周りを囲まれていた。
一人一人が違う顔。
笑った表情の子、怒った表情の子、無表情の子。
次の瞬間。
3人がこちらを見た。
そこでやっと我に返る。
時計は見ると3時だった。
鏡には、顔面蒼白の自分の姿が映っていた。
解説
文章を読んで、気が付かれたであろうか?
「俺」には、深夜2時~3時までの間、まるまる1時間の記憶がないのだ。
この空白の時間に、いったい何をしていたのだろうか・・・?