久しぶりの帰省だった。
田舎に帰るのなんていつぶりだろう?
突然顔を見せるんだ、母さんや父さんびっくりするだろうな。
田舎道を車で走っていると、ノスタルジーな気分になれる。
しかしなんだか、心なしか道路が荒れている気がした。
通り過ぎる民家の窓は割れてるし、ときどき道路に血のような跡がある。
この辺りで地震でも起きたのかな?
ん?
前方に警察官が立っていて、こちらに向かって手を振っている。
俺は車を停車させ窓を開けた。
どうやら警察官は頭に怪我をしているようだった。
「何かあったんですか?」
俺が尋ねると、警察官は答えにならない返事をした。
「あなたは、帰省されていますか?」
「ええ、はい。帰省しているところです。」
「そうですか。残念です。やっと普通の人に会えたと思ったのに。許してください。」
警察官はそう言うと、こちらに銃口を向けた。
解説は下へ。
解説
どうやら、この世界はおかしなことになっているようだ。
警察官は、「帰省されていますか?」でなく「寄生されていますか?」と聞いたらしい。
この世界では寄生生物が人間に憑りついていて、寄生されていない人を襲っているのかもしれない。
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